Spoiler warning<映画:マネーショート>原作(THE BIG SHORT)

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この映画はアメリカ市場の金融システムの破綻を見抜いた一部の投資家達がどのようにしてサブプライム住宅ローン危機の中で巨額の利益を叩きだしたのかを描き出した、実話に基づく物語である。劇中でも観客に対して俳優が話しかけるシーンも各種あり、自らが登場人物の一人としてその場にいるような感覚を味わえるような仕上がりとなっている。

この金融危機はアメリカの経済を破綻させただけでなく、世界中にも数多くの影響を及ぼしたものであり、この日本にも影響を与えたものであるため、皆さん名前ぐらいは聞いたことがあると思う。

この方はサブプライムローン含む金融関連について非常にわかりやすくまとめていらっしゃるのでわからない方はどうぞ

サブプライムローン問題!わかりやすく解説します

内容に関しては銀行や盲目な投資家達をクソだといいきる私欲のために行動する一人の銀行員ライアン・ゴズリング演じるジャレド・ベネットがまとめたレポートから物語は動き出す。

最初はそのレポートを見てもほとんどの人間は現行のシステムの安定を信じて疑わなかった。

しかし、主人公のうちの一人であり、投資会社の顧問投資家であるクリスチャン・ベール扮するマイケル・バーリが13億ドルの空売りを各銀行に持ちかけ、一人、また一人とこのシステムの疑問に気づいていく。

空売りという行為は高い時にものを売り、下がった時に買い戻すことで価格の下落の備えることが可能となるが、その反面、価値が上がるとその保証金を払わなければならないため、彼は一時は資産をほとんど処分しなければならない事態に陥るほどの窮地に陥るが、最終的には2900億ドルもの利益を得ることとなった。

感銘を受けたシーンとしては、ブラッドピットがベガスでの大口取引で興奮している投資家二人に対して言った言葉「騒ぐんじゃない!これが現実になったら数万人の人が住む場所を失い、数万人の人が失業するんだ!そのことを数字として考えたのか!」

二人組は自分の利益での興奮の直後この言葉を投げかけられ、事態の重大さに気づくというシーンであった。

少し話を変えて、

主に映画の主演と呼ぶべきグループは

1 銀行&格付け会社

(破綻に気づきながらも消費者に不良品を売る方達)

2 システム破綻に気づいた投資家

(マイノリティーであり、周りからは変人扱いされていた)

基本的にはこの二つの勢力を取り巻く状況の変化を絵にした映画である。しかし、忘れてはいけないのはそのような商品を購入しているのは紛れもなく我々消費者である。

何も考えずにセールスマンの言葉を鵜呑みにしているとそれが例えおかしな商品でああってもそのことに気づくことは難しい。

各々が考える、物事の本質を見極めるといった、難しいが単純なことをやっていけばより良い世の中になるのではないか。

最後の方は映画の説明からは脱線しそうになったが、総じて非常にお金について考えさせられる映画でありました。一度見ることをお勧めします。参考までに原作を紹介しておきます^^

最後まで読んでくれてありがとうございます。